歌伴奏や弾き語りのピアノ演奏において、イマイチ左手をうまく使えず悩んでいませんか?
こういった演奏の際の左手は、コードサウンドを一番下で支えるベースという役割を持っています。
そのためバンドにおけるベーシストのアプローチを研究することがピアノ伴奏のスキルアップにつながるんです。
この記事ではピアノ伴奏の役に立つベースのアプローチをご紹介します。
もくじ
ベースの役割とは
ポピュラー・ミュージックにおけるベースとはルートと呼ばれるコードの第1音のことであるとともに、それを演奏する楽器の名称でもあります。
バンドでのベーシストの最も大きな役割はコードのルートを演奏しバンドサウンドのボトムを支えることです。
しかし実際の演奏を聴いてみると、必ずしもルートの音だけで演奏しているわけではないことがわかります。
リズムを表現するため、スムーズにコードからコードに移り変わるためなど、ベーシストはさまざまな理由でルート以外の音を演奏しているんです。
ルートとルートを結ぶそれらの音を含んだベースのフレーズのことをベースラインといいます。
このベースラインこそがこの記事でお伝えしたい、ピアニストが習得すべき左手に必要なテクニックなんです!
ベースラインとして利用できる音
ルートと8度
ベーシストが演奏する音のうち最も多いのは言うまでもなくルートです。
あえて説明するまでもないと思うので、ここでは8度について解説します。
8度はオクターブとも表現されるひとつ上のルート音のことで、実際の演奏では上だけではなく下のルート音も利用します。
上下のルート音を同時に演奏してパワフルさを表現したり、上下を行ったり来たりすることで比較的簡単にベースラインらしくアプローチすることが可能です。
5度
ルートと8度の次に多いのが5度です。
ポップスに限らずジャズの初歩的なウォーキング・ベースやボサノバの基本パターンなど、さまざまなジャンルで5度は使用されています。
ポップスやロックのシーンではリズムを補強する目的で、ウラのタイミングに8分音符や16分音符で配置されることが多いです。
次の拍までを細かく感じて演奏することで、下記の例のような4分音符主体の演奏であってもグルーヴィに聴かせることができます。
ルート、5度、8度
ピアノ伴奏の左手で絶対に覚えておいてほしいのが、上記ふたつを融合させたルート、5度、8度を利用するアプローチです。
バラードはもちろん8ビートや16ビートのリズミカルな楽曲でも、さまざまな場面で役立つアプローチです。
コードとコードを結ぶアプローチノート
次のコードのルートに向けて全音や半音、または階段状に演奏するベースラインで、アプローチノートといいます。
演奏する楽曲の調の音階上から音を選択し、コードが移り変わる直前に数音配置します。
特に半音でのアプローチをクロマチックアプローチといい、性質上楽曲の調からは外れることも多いですが8分音符ほどの短い時間であれば問題ありません。(下記演奏例の2、5、7小節目を参照)
その他のベースライン
ディスコベース風アプローチ
ディスコの楽曲でよく聴くベースのアプローチをマネた奏法です。
ルートと8度のオクターブを使って8ビートを表現します。
時にはアプローチノートを盛り込むとダイナミックなサウンドを生み出せます。
バスドラムとベースのコンビネーションアプローチ
ベースはドラマーが繰り出すバスドラムのリズムと深い関係があります。
特に一拍目で表現されるリズムは楽曲全体のグルーヴを決定づける重要なパターンなので、ピアノ伴奏にぜひ生かしていただきたいんです。
8ビートなら8分音符2つ、16ビートなら付点8分音符と16分音符の組み合わせが効果的です。
参考例はあえてどちらも盛り込んであるので、実際に使用する際はグルーヴに沿って配置してください。
ソウル・ファンク風アプローチ
ソウルやファンクのベースラインは、うねうねと縦横無尽に動く独特のサウンドです。
簡単ではないアプローチですが、これでしか出せないグルーヴなのでぜひチャレンジしてみてください!
注意
この記事でご紹介したベースラインのテクニックは歌とピアノのデュオや弾き語り、アコースティックなバンド編成など、ベース奏者がいない環境におけるアプローチです。
通常のバンド編成ではベース奏者と役割がバッティングしまうため、別の方法でアプローチしましょう。
バンド内での左手の扱いはこちら、
右手でアドリブソロを弾く際の左手アプローチはこちらの記事に記載していますので、良ければご覧ください。
まとめ
いかがでしたか?
ピアノ伴奏をレベルアップさせてくれるベースラインをぜひ取り入れてみてください!
さまざまなコード進行に合わせたベースラインの作り方やリズムごとのアプローチ方法など、より実践的な内容に興味がある方は、ぜひ濱田卓也ピアノ・キーボードスクールでレッスンを受講してみてください。
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