耳コピで楽譜を作ろう!

  • 演奏したい曲があるのに楽譜がない!
  • 耳コピって何?
  • バンドスコア以外に演奏しやすい譜面が欲しい!

演奏したい楽曲を見つけたとき、多くの人は市販されているバンドスコアやピアノ譜を購入しているのではないでしょうか。しかし他のパートも一緒に掲載されているバンドスコアやピアノ用の2段譜で記されているピアノ譜は、どうしても枚数が多くなり演奏には不向きです。

さらに市販の楽譜には意外と間違いも多く、毎曲楽譜を購入したりすればお金もかかります。そんな時、楽曲を聴いて楽譜を自分で作成できると便利だと思いませんか?

この記事では楽曲から自分で楽譜を起こす方法を紹介します!

耳コピとは

耳コピとは文字通り楽曲を「耳」で聴いて演奏をコピーすることです。

「絶対音感が必要なんじゃないの?」とか「そんなに音感も良くないし」と高い能力が必要と思われがちです。もちろんある程度のスキルは必要なので、すぐにどんな曲でも耳コピできる様になるとは言えませんが、慣れれば誰にでも耳コピは可能です。

さらに耳コピの能力は楽器の習熟度とも密接に関係しているので、楽器が上達すれば耳コピの能力も伴って上がっていきます。

耳コピで大切3要素

耳コピを完成させるためには大切な要素が3つあります。

  • コード
  • メロディ
  • リズム

この3つを正しくコピーできるようになると耳コピの完成度が高まってきます。

それでは実際にこの3つの再現方法を紹介していきましょう。

メロディの耳コピ

歌のメロディやイントロの楽器のフレーズなど、基本的には単音であることが多い耳コピです。

ピアノの演奏などではメロディが同時に2音以上鳴っている場合がありますが、まずは一番聞こえる主旋律をコピーしましょう。その後、聞き取れるようであれば副旋律(ハモリパート)もコピーしてみましょう。

  1. まずは自分が口ずさめるくらいしっかりメロディーを覚えましょう。
  2. 次にそのメロディの最初の音と同じ音を自分の楽器で探しましょう。歌えるくらい覚えているはずなので、自分の声と同じ高さの音を探せばいいのです。
  3. あとはメロディの流れに沿って音を探していきましょう。

コードの耳コピ

楽曲のサウンドの大枠を決めるコード進行をコピーしましょう。

コードの耳コピは同時に鳴っている音が多いため難しく思いがちです。しかし一音一音聞き取るのではなく、いい意味で大雑把に聞くことでコピーしやすくなるはずです。「明るい」や「暗い」などのサウンドの特徴を参考にコピーしていきましょう。

コードをコピーするコツを初心者向けと中級者以上向けに分けて紹介します。

初心者向け
  1. まずコードの選択肢を絞るためベース音をコピーしましょう。
    (低音域を使いドから上のドまで半音ずつ鳴らして探しましょう。必ずどれかの音が正解です。)
  2. ベース音の上に積み上げられたコードがメジャーコードかマイナーコードかを聴きましょう。
  3. 聞いてみて明るくも暗くもなければ分数コードやディミニッシュコードなども疑います。
中級者以上向け(メジャースケールとダイアトニックコードが理解できる方)
  1. 楽曲に合うメジャースケールを探し「調」を確定します。
  2. 探し出した「調」のダイアトニックコードからコードを割り出していきます。
  3. 当てはまらなければそのルートから別のコードを試していきましょう。
    (コード進行なども参考に)

演奏したことがあるコードが多ければ多いほど正確にコピーできるので、一つでも多くいろんな押さえ方のコードを覚えましょう!

リズムの耳コピ

メロディーの音程が移り変わるタイミングやコードの演奏するタイミングをコピーします。

リズムのコピーに慣れていないうちは一気に聞き取ろうとせず、一拍ずつ丁寧にコピーしましょう!

  1. 1拍のあいだにいくつの音符が入っているかを確認する。
  2. それらの音符が1拍をどう分割しているかをコピーする
  3. 2拍目以降も同じことを繰り返しましょう。

リズムもコードの耳コピと同じように何音かのかたまりで覚えると取りやすいです。「タタタン」や「タタータ」といった具合ですね。

楽譜を起こそう!

では実際に楽曲から楽譜を起こしていきましょう!

楽譜を起こす際は

  1. サイズ(尺)と構成の確認
  2. コードとリズムのコピー
  3. 歌メロやイントロのメロディのコピー

の順番で行うとスムーズです。

楽曲のサイズ(尺)と構成を採ろう

まずは楽譜を起こしたい楽曲がどのような構成でできているか確認しましょう。

「イントロが何小節でAメロが2回あってBメロ、サビののち二番へ」といった具合で、曲が終わるまでの流れを先に把握し楽譜に記しておきましょう。これによって楽曲の全体像も同時に把握することが出来ます。

コードリズムをコピーしよう

耳コピの種類で説明した方法でコードをコピーしていきましょう。

手慣れてくると最初のコードが判明すれば、流れで次々とコードが理解できるようになります。必要であればコードのボイシング(どんな順番で押さえるか)もコピーします。

コードのコピーと同時にコードの変わるタイミングも聞き取って、楽譜にリズムを書き込んでいきましょう。

メロディをコピーしよう

最後に必要なメロディをコピーします。

伴奏用の楽譜ならイントロや間奏、エンディングのフレーズを、ソロ演奏やインストゥルメンタル用なら歌のメロディなどをコピーしましょう。

楽譜起こしに便利なソフトやアプリ

musescore(楽譜作成ソフト)

無料で使用できる高性能の楽譜作成ソフト。無料でここまで出来たらいうことないほど、よくできたソフトです。

聞々ハヤえもん(MP3プレイヤー)

「聞々ハヤえもん」はフリーでダウンロードできるMP3プレイヤーです。

このソフトの特徴は音源データのスピードを変えたり、カラオケのようにキーチェンジができることです。さらに細かくピッチ調整が行えるところもポイントが高いです。

Windows Media Player(MP3プレイヤー)

Windows Media PlayerはMicroSoft社提供のメディアプレイヤーで、Windowsに標準装備されています。

このソフトには拡張機能としてグラフィックイコライザーが搭載されていて、ベース音が聞き取れない時に重宝します。

まとめ

いかがでしたか?

耳コピは決して簡単な作業ではありませんが、身に着けることが出来れば必ず役に立ち楽器上達の助けになるスキルです。

ぜひ諦めず耳コピの練習を続けて、大好きな楽曲を沢山コピーしてください!

実践での具体的な耳コピの方法のレッスンやご相談はこちらまで!

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