ピアニストがバンドでよく使用する音色7選

  • バンドメンバーに違う音色で弾いてほしいと言われた
  • ピアニストにあの音色で弾いてほしいけど名前がわからない

このような経験がある人はぜひ最後まで読んでください、きっとその悩みを解決できます。

そもそも一口にピアノといっても、ポピュラー・ミュージックの世界にはいくつもの種類があることをご存じですか?

この記事ではバンドでよく使用されるピアノの種類と特徴、デジタルピアノに収録されている名前の一例についてご紹介します。

ピアニストはもちろん、違う楽器の人も知っていて損はないですよ!

アコースティック・ピアノ

ピアノの王道といえばやはりアコースティック・ピアノでしょう。

アコースティック・ピアノも大きく分けると

  • グランド・ピアノ
  • アップライト・ピアノ

の2種類に分けることが出来ます。

クラシック音楽からポップスやジャズまで幅広いジャンルで使用され、独奏からバンド演奏、弾き語りに至るまで様々な場面で活躍するオールマイティーな音色です。

グランド・ピアノ

ピアノの王様「グランド・ピアノ」、誰しもがピアノと言われたら、このグランド・ピアノを思い浮かべるでしょう。

鍵盤から延びる地面に対して並行に張られたピアノ線を、ハンマーが叩いて音を出すという構造の楽器です。

きらびやかで繊細な音色はバラードの伴奏でよく耳にするでしょうし、激しく打鍵すればファンキーな楽曲にも合います。

アップライト・ピアノ

家庭や学校などでよく見かける、縦長の形をした省スペースなピアノです。

アップライト・ピアノはグランド・ピアノと違い、反響部分が狭いので響き過ぎずこもった様な独特の音がします。

構造上の違いから鍵盤の戻りが遅いなどの特徴もあるため、クラシックの世界では家での練習用程度にしか扱われていません。

しかしそれ以外の音楽では、その独特な音が好まれてあえてアップライトピアノを選ぶこともあるくらい重要な音色のピアノです。

ロックンロールやラグタイム、ロックテイストのポップスなどでよく使用されます。

プリセット名

  • グランド・ピアノ
    「Grand」「Concert」「GP」など
  • アップライト・ピアノ
    「Upright」など

エレクトリック・ピアノ

アコースティック・ピアノの次に出番が多いのがエレクトリック・ピアノです。

普段ライブハウスやスタジオなどで見かける電源を入れて使用する「エレピ」とは別物です。

ライブハウスなどにあるエレピは電子回路によって音を出すエレクトロニック・ピアノ(電子ピアノで)、この章で説明するのは電気回路で音を増幅させて音量を増大させるエレクトリック・ピアノ(電機ピアノ)です。

エレクトリック・ピアノには大きく分けて

  • Rhodes(ローズ)
  • Wurlitzer(ウーリッツァー)
  • CP70&CP80(シーピー70&シーピー80)

の3つに分類されます。

ローズ・ピアノ(Rhodes Piano)

エレクトリック・ピアノの中でも高い人気を誇る音色です。フェンダー社の傘下にあったこともありフェンダー・ローズと呼ばれていた時代もあります。

初期型のシルヴァー・トップ、MARKⅠ、MARKⅡ、MARKⅤなどの種類があり、アンプ・スピーカーが一体となったスーツケース型と鍵盤部分のみのステージ型があります。またダイノ・マイ・ピアノという改造された機種も存在します。

ビートルズやスティービー・ワンダー、ジャズではハービー・ハンコックやチック・コリアなど様々なジャンルのミュージシャンに愛用されています。

またエフェクターとの相性も良くトレモロ、フェイザー、コーラスなどを接続して演奏されることも多いです。

ウーリッツァー(Wurlitzer)

ローズ・ピアノと比較してよく語られるのがウーリッツァー・ピアノです。

見た目や音色はとても似ているため、聞き分けるには熟練した耳が必要となります。

比べてみるとウーリッツァーの方がローズに比べると一音一音が細く、ローズとアコースティック・ピアノのちょうど間の立ち位置のようなピアノですね。

ウーリッツァーはソウルやポップスによく使用されています。有名なところではカーペンターズのリチャード・カーペンターやノラ・ジョーンズ、レイ・チャールズなどが愛用しています。

CP70&CP80

日本の楽器メーカーであるYAMAHAのエレクトリック・ピアノで、グランド・ピアノを小さくしたような姿をしています。そのためエレクトリック・グランドとも呼ばれています。

音を増幅する以外は普通のピアノと構造もほとんど一緒なので、ほかのエレピに比べ、よりアコースティック・ピアノに近い音色を持っています。

YAMAHAの現在のラインナップであるCP88やCP73などは電子ピアノとして扱われているため、根本的に違うシリーズです。

ポップスや一時期のジャズなどに使用されています。日本ではミスター・チルドレンの演奏サポートやアレンジで知られる小林武史が愛用していることでも有名です。

プリセット名

  • ローズ・ピアノ
    「Electric Piano」「Vintage」「EP」「Suitcace」「Stage EP」「Dyno EP」など
  • ウーリッツァー
    「Wurli」「Reed EP」など
  • CP70&CP80
    「CP70」「CP80」「Electric Grand」など

シンセ・ピアノ

FM音源のエレピ

デジタル・シンセサイザーによって生み出されたピアノを模して作成された音色で、YAMAHAのFM音源やROLANDのSA音源など各メーカーごとに発音方式が異なります。

FM音源を使用した代表的なデジタル・シンセサイザーであるYAMAHAのDX7に搭載されていたピアノ音色が一番有名です。

FM音源特有のキラキラしたきらびやかな音色が特徴で、1980年代中頃から90年代にかけてポップスのサウンドを大きく変えました。

プリセット名

「DX」「FM」「SA」など

クラヴィネット

クラヴィネットD6

アコースティック・ピアノともエレクトリック・ピアノとも違いますが、バンドで鍵盤を担当するなら知っていて損はない音色がクラヴィネットです。

中でもホーナー社のD6というモデルが一番有名なクラヴィネットです。

歯切れよく軽快な演奏から繰り出されるリズミカルな音色が特徴で、ファンクやソウル、一部のロックなどに使用されます。

またエフェクターのワウワウとの相性が良く、よく用いられます。

プリセット名

「Clav」など

まとめ

いかがでしたか?

バンドマンなら知っておきたい音色について7つご紹介しました。

  • アコースティック・ピアノ
    • グランド・ピアノ
    • アップライト・ピアノ
  • エレクトリック・ピアノ
    • ローズ・ピアノ
    • ウーリッツァー
  • CP70&CP80
  • シンセ・ピアノ
  • クラヴィネット

もし知らない音色があれば、ぜひ研究してみてください!