- そんなの当り前でしょ!
- いったい何をいってるの?
と思ったあなたは、きっとコードに縛られています。
ちょっと落ち着いてこの記事を最後まで読んでみてください、きっと目からうろこの情報が詰まっているはずです。
コードとはあいまいなもの
弾き語りをしたりコード伴奏をする際には、コード譜や歌詞カードに振られたコードを見ながら演奏することが多いと思います。
勝手にコードを変えてしまったらメロディと合わなくなったり、原曲のイメージを損ねてしまいますからね。
しかしよく考えてみれば、そもそもコード自体とてもあいまいなものなんです。
例えばある小節に「C」というコードネームが記されている場合、4/4拍子であれば4拍分が「ド・ミ・ソ」のサウンドだということです。
しかしそのサウンドの中でメロディは「ド・ミ・ソ」に限らずさまざまな音に動くため、一音一音のメロディとコードを比べると音が揃っていない瞬間もあるはずですよね。
つまりコードとは「数拍分のサウンドを維持するために定められた大雑把な音の集まり」に過ぎないんです。
一時コードと経過コード
上記のようにコードとはあいまいな存在です。
そんなあいまいさを逆に利用してコードをより幅広く解釈し、演奏に利用したのが「一時コード」と「経過コード」なんです。
一時コード
表記されているコードとは異なるコードを、サウンドを崩さない程度に一時的に演奏するのことを当スクールでは「一時コード」と呼んでいます。
両手で伴奏する際は左手のルートはそのままで右手のコードだけを動かしてください。
例えばKey=CにおけるメジャーコードであるⅠ度の「C」、Ⅳ度の「F」、Ⅴ度の「G」は、お互いに一時コードとして演奏することが可能です。
つまり、
- Cを演奏中にFとGを
- Fを演奏中にCとGを
- Gを演奏中にCとFを
使用することができます。
ただしあくまで一時的になので、楽曲のテンポにもよりますが長くても1拍ぐらいまでにしましょう。
またⅡm7であるDm7、Ⅲm7であるEm7、Ⅵm7であるAm7にも一時コードを適応できます。
Dm7をルートと残りの構成音に分けて考えるとF/Dともいえるので、残りの「C」と「G」が一時コードとなります。
つまり、
- Dm7(F/D)にはCとGを
- Em7(G/E)にはCとFを
- Am7(C/A)にはFとGを
一時コードとして使用することができます。
下記は参考例です、ぜひ一度演奏してみてください。
経過コード
冒頭で説明した通り、メロディの音のすべてがコードトーンと揃っているわけではありません。
ポピュラー音楽理論ではそのようなメロディを経過音と呼び、一時的にコードの構成音から逸脱しても全体のサウンドやバランスを崩さなければ使用することが可能なんです。
コード進行にもメロディの経過音と同じ考え方を適応することがあり、当スクールではこのようなアプローチを「経過コード」と呼んでいます。
パッシング・マイナー
例えばKey=CでEm7からDm7へ、もしくはDm7からEm7へコードが移り変わる場合、あいだにあるEbm7を経過コードとして演奏することができます。
またKey=Cにおける「Am7ーGm7ーC7ーFmaj7」のような、リレイテッドⅡm7へ向かう場面でも使用可能です。
Ebm7やAbm7をどんなリズムで演奏するかは任意ですが、元々は調にないコードなのでメロディとの関係性も考えてあまり長くない方が良いでしょう。
このようにマイナー7thコードとマイナー7thコードをつなぐマイナー7thコードを「パッシング・マイナー」と呼びます。
ベースライン・アプローチコード
例えば「C」から「Am7」へコードが移り変わる場合、あいだの「シ」の音を使用してベースラインを作る場合があります。
この時、「シ」の音にも「G/B」のようにコードを割り当てて演奏することができます。
まとめ
楽譜に書かれていなくても、楽曲の調からはずれていても、少しの間なら演奏しても大丈夫です。
むしろそうした方がサウンドも広がって、より豪華な伴奏になるはずです。
さまざまなコード進行に合わせたアプローチ方法などより実践的な内容に興味がある方は、ぜひ濱田卓也ピアノ・キーボードスクールでレッスンを受講してみてください。
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