- 自分の音が埋もれてしまって聴こえない
- なんだかサウンドがごちゃごちゃしている
バンド活動やセッションをしていて、このように感じたことはありませんか?それはキーボードとギターのアンサンブルがうまくかみ合っていないことが原因かもしれません。
キーボードとギターの演奏が整理されていないとバンド全体のアンサンブルを崩してしまったり、ボーカルが歌いにくい演奏になってしまったりするんです。
この記事ではキーボーディストが習得すべきギタリストとのアンサンブルの作り方を解説します!
もくじ
まずは各楽器の役割を知ろう!
まずはバンドにおける各楽器の役割を知りましょう!
より良いアンサンブルを構築するためには、それぞれの楽器がどのような立場で演奏しているかを知る必要があります。この章では一般的なバンドの楽器であるドラム、ベース、ギター、キーボードに焦点を当てて解説します。
ドラムとベースの役割
バンドの演奏において楽曲の根底を支えるのが、「リズム隊」と呼ばれるドラムとベースです。バンドを支えるドラマーとベーシストは協力して楽曲のグルーヴを生み出しています。
ドラムの役割はリズムパターンによってビートの種類を決めること、楽曲のテンポをキープすることなどが挙げられます。また打楽器として音の出だしを決め、打点をコントロールしています。
対してベースはバンド内での低音を演奏して、コードのサウンドを一番下で支える役割を持っています。また演奏する音の長さを調整して、楽曲のグルーヴをコントロールする役割もあります。
つまりドラムが音の出だしを、ベースが音の終わりを決定することによって楽曲のグルーヴを決めているんです。
キーボードとギターの役割
キーボードやギターはコードを演奏することができるのでそのままコード楽器と呼んだり、リズム隊の上に音を重ねるので上物(うわもの)楽器とも呼ばれています。
どちらの楽器もコードを演奏して音程感を出したりリズミカルな演奏でリズム隊と絡めたアプローチをすることがあって、ドラムとベースのようにわかりやすく役割が分かれていないんです。
そのため何も考えずに演奏するとたびたび音域やタイミングが重なって、お互いを邪魔してしまうことが起こりやすいんですよね。
より良いアンサンブルのために
では実際にキーボードとギターがいるバンドではどのようにアンサンブルを構築するのか説明していきましょう。
コード楽器が複数ある場合はそれぞれの楽器が担当する役割を明確にして、お互いに邪魔にならないように演奏する必要があります。
ポイントは全部で3つで、
- 音域が重なっていないか
- 奏法は被っていないか
- 演奏するタイミングの分担はできているか
を気を付けて演奏します。
そのためにはバンドであれば事前に相談して役割分担を済ませておく必要があるでしょう。セッションではリアルタイムで相手の演奏を聴いて、瞬時に自分がどういう演奏するかを決める判断が求められます。
この項目ではキーボードとギターが何を基準に住み分けたらよいか、どういう演奏法があるかを解説します。
音域が重なっていないか
バンドにおける音域は大きく分けると、高音域、中音域、低音域に分けられます。コード楽器は主に中音域にあたりを演奏し、時に高音域を演奏することもあります。
キーボードとギターが二人とも中音域で同じような奏法を使って演奏していた場合、お互いの音が重なってしまいマスキングというお互いの音を掻き消してしまう現象によって自分の音が聞こえにくくなる場合があります。また中音域に音が集まりすぎると、サウンドの印象が重たくなりがちです。
これを防ぐためにはキーボードが中音域ならギターは高音域、ギターが中音域ならキーボードが高音域など演奏する音域を分ける必要があります。
奏法は被っていないか
コード楽器の演奏法には用途に合わせたさまざまなものがあります。
- 白玉(しろたま)…2分音符や全音符などを使用したコード演奏
- アルペジオ…分散和音
- リズムカルなアプローチ…ギターのカッティングなど
もしキーボードとギターがどちらも「白玉」で演奏したら、細かな音が無いので間延びしたサウンドになってしまいます。またどちらもアルペジオやリズムカルなアプローチなどの細かな演奏をしたら、ゴチャゴチャしたサウンドになってしまいますね。
- キーボードが「白玉」の時、ギターはカッティングかアルペジオ
- キーボードが「アルペジオ」の時、ギターは白玉かカッティング
- キーボードが「リズムカルなアプローチ」の時、ギターは白玉かアルペジオ
これらはほんの一例ですが、奏法も分けて演奏する必要があるということです。
演奏するタイミングの分担はできているか
演奏するタイミングも重要です。同じタイミングで音を出してしまえば、せっかくのフレーズも重なって聞き取れなくなってしまいますね。
キーボードとギターが両方リズムパターンを演奏するような場合は、それぞれのパターンのアクセントの位置をずらしてタイミングが被らないようにします。
またメロディの合いの手であるオブリガードを演奏するときも、同じタイミングで演奏しないように気を付けましょう。
その他のアンサンブルの例
キーボードとギターのアンサンブルは役割が重ならないようにするのが基本ですが、時には演奏を揃えることもあります。
具体例としては
- バンド全体でのユニゾンフレーズを演奏するとき
- リズムを強調したいとき
- 音圧(音量)を稼ぎたいとき
などがあり、あえてキーボードとギターが同じアプローチをすることもあるんです。
まとめ
より良いサウンドを得るためには、キーボードとギターの整理されたアンサンブルの習得が必要不可欠です。
ぜひキーボーディストだけでなくギタリストにも知っておいてほしいことなので、バンドでセッションでぜひ挑戦してみてください!
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